今後LIFEの導入が進むと介護業界はどのように変化していく?

LIFE(科学的介護情報システム)は、介護業界全体から介護に関わる様々なデータを収集・蓄積して、そのデータを分析・活用することを促すデータベースのことを言います。なぜこのようなデータベースが構築されたかと言うと、厚生労働省が推し進める科学的介護と呼ばれる取り組みを実践するために必要不可欠だからです。

科学的介護というのは、介護業界全体から集めた介護情報を分析することで、科学的に妥当であると判断された介護サービスを突き止め、それを現場で提供できるようにするための取り組みです。この科学的介護の実践のためには非常に多く介護情報を一元的に収集・蓄積することが不可欠なため、それを担うシステムとしてLIFEが構築される運びとなったのです。

このLIFEの導入によって介護業界で大きく変わった点は、介護業界にICT化の取り組みが促進されたことにあります。LIFEに情報提供を行うにあたっては、介護ソフトの導入が必要となります。介護ソフトを導入せずともLIFEに情報提供は可能なのですが、一つ一つのデータをフォーマットに手打ちしていくことを考えればあまり現実的な方法とは言えません。ですので、これまで介護ソフトなどのICTを活用してこなかった事業者もLIFE導入を機にICT化を推し進めることとなりました。このような潮流からこれからの介護業界では、介護のスキルを持つ人材だけではなくICTを扱える人材の育成も必要になっています。